通勤・勉強・寝る前…シーン別「紙と電子」の最適解
「紙の本と電子書籍、結局どっちがいいのか」
このテーマって、一本の記事だけでは語りきれません。
なぜかというと、読む本の内容や読む場面によって、「ベストな選択」が変わってくるからです。
同じ一冊でも、
- 通勤電車で読むのか
- 家で勉強用にじっくり読むのか
- 寝る前のリラックスタイムで読むのか
によって、「紙で読みたいか」「電子で読みたいか」がかなり違ってきませんか。
この記事では、シーン別に
- 紙が向きやすい場面
- 電子が活きる場面
- そして、筆者が実際にどう使い分けているか
を整理していきます。
ご自身の読書習慣を振り返るきっかけになればうれしいです。
1. 通勤・外出中に最強なのはどっちか
外では圧倒的に「電子」が有利
通勤や外出中に限って言えば、電子書籍がかなり有利です。
- カバンが軽くなる
- 並んでいる時や、ちょっとしたスキマ時間にもさっと開ける
- その日の気分で本を切り替えられる
特に、
- 立って電車に乗ることが多い方
- 通勤時間が長い方
- 荷物をできる限り減らしたい方
には、電子の身軽さは大きな武器になります。
それでも紙がいい場面
一方で、外でも「紙のほうが落ち着く」という方もいます。
- スマホで読むと、つい通知や他のアプリに気を取られてしまう
- 通勤時間が短く、あまり本を読まない(雑誌や気軽なエッセイを少しだけ読みたい)
- お気に入りの一冊を、わざわざ持ち出す時間も含めて楽しみたい
こういう場合は、あえて文庫本一冊だけをカバンに入れておくのも心地よい選択です。
「この本を読む時間」と決めることで、ちょっとした“読書の儀式”にもなります。
2. 勉強・資格試験で本気で使うなら
「メインテキスト」は紙が強い
資格試験や仕事の勉強など、本気で理解したい学習では、紙の本が頼りになることが多いです。
- 書き込みや付箋が自由に使える
- 全体のボリューム感や流れを、パラパラめくって把握しやすい
- 手を動かしながら覚える感覚を持ちやすい
特に、
- 何度も読み返すメインテキスト
- 試験直前まで手元に置いておく参考書
は、紙で一冊決めてしまった方が、安心感も大きくなります。
電子が活きるのは「サブ教材」や「調べ物」
一方で、電子には電子の強みがあります。
- 用語やキーワードを検索して、すぐ該当箇所を見つけられる
- 複数の参考書を並行して使うときに、端末ひとつで完結できる
- 読み放題やセールを使って、「気になった本を軽くチェック」しやすい
たとえばこんな使い方があります。
- メインの参考書は紙
- 似たテーマの本や、より詳しい専門書は電子で読む
- 電子で読んで「これは手元に置きたい」となった本だけ紙で買い直す
紙=土台作り、電子=情報を広げる道具と考えると、うまく役割分担ができます。
3. 小説や物語を味わいたい時
物語に浸りたいなら「紙」優勢
小説や物語系の本は、紙で読むと没入感が増すと感じる方が多い印象です。
- ページをめくるリズムが、ストーリーのテンポと合いやすい
- 本を閉じたときの余韻を、物として味わえる
- 途中でスマホの通知に邪魔されない
特に、
- 感情が動くような物語
- 読み終わった後も本棚に並べておきたくなる一冊
は、紙でゆっくり読みたくなります。
電子が向いている小説もある
とはいえ、すべての小説を紙で読む必要もありません。
- 長編シリーズもの(巻数が多い作品)
- 分厚い海外小説や歴史物など、物理的に重い本
- とりあえず雰囲気だけ味わってみたい新ジャンルの作品
こういった本は、電子で持っておくとかなり快適です。
「このシリーズは合うかどうか分からない」という場合にも、電子なら気軽に試せます。
4. 目や体調が疲れている時の選び方
体調がイマイチな日は、あえて紙にする
- 目がしょぼしょぼする
- 頭が疲れ気味で、集中力が落ちている
- 寝る前にスマホやタブレットの光を浴びたくない
そんな日は、あえて紙の本を選ぶのも一つの方法です。
- 画面の光から距離を置ける
- ページをめくる動作そのものが、小さなリズムになって落ち着きやすい
- 読みながら、自然と眠気が訪れやすい
ベッドサイドに「寝る前専用」の一冊を置いておくのもおすすめです。
電子の設定を工夫すれば「疲れにくさ」が変わる
電子だからといって、必ずしも目が疲れるとは限りません。設定を工夫することで、かなり読みやすくなります。
- 明るさを少し落とす
- ナイトモード(暖色系の画面)を使う
- 文字サイズを大きめにして、行間をゆったり取る
特に、文字を大きくできるのは電子ならではの強みです。
「紙だと文字が小さくて読みづらい」という方には、大きな助けになります。
その日の体調に合わせて、
- 画面を見たくない日は紙
- 字を大きくしてラクに読みたい日は電子
といったように、柔軟に切り替えられると安心です。
5. 筆者の“シーン別ルール”を公開
ここまでいろいろ書いてきましたが、最後に、筆者自身のざっくりした「シーン別ルール」をまとめておきます。
通勤・外出
- 基本は電子
- カバンに余裕がある日だけ、気に入っている文庫を一冊だけ紙で持ち歩く
勉強・資格試験
- メインテキストや過去問集 → 紙
- 参考書・関連本・専門書 → まずは電子で試す
- 電子で読んで「これは軸になりそう」と感じた本だけ紙で買い直す
小説・物語
- 心に残りそうな作品 → 最初から紙で購入
- 分厚い長編やシリーズもの → 電子で読んで、特に気に入った巻だけ紙で手元に置く
目や体調が疲れている日・寝る前
- 寝る前は、できるだけ紙の本
- どうしても電子で読むときは、明るさを落としてナイトモードに設定
あくまで一例ですが、こうやって**「場面ごとのマイルール」**を決めておくと、
- 本を買うときに迷いにくくなる
- 読まないまま積んでしまう本が減りやすくなる
というメリットがあります。
6. あなたの「シーン別ルール」はどうですか
ここまで読んでみて、何かしっくりくるところはありましたでしょうか。
よければ、コメント欄で
- 通勤・外出中は紙派か電子派か
- 勉強や仕事の本はどう使い分けているか
- 寝る前に読む本は紙と電子どちらが多いか
など、あなたの「シーン別ルール」を教えていただけるとうれしいです。
いろいろな人の使い分けパターンを知ることで、新しい発見が生まれるかもしれません。
紙と電子、どちらか一方に決めてしまう必要はありません。
毎日の生活や体調、読んでいる本の内容に合わせて、
「今の自分には、どっちで読むのが心地いいか」
と問いかけながら選んでいく。
その柔らかさこそが、これからの読書スタイルの鍵なのかもしれません。
