Kindle Unlimitedは本当に元が取れるのか【コスパ】
「Kindle Unlimited、気にはなっているけど、本当に元が取れるのかな」
「登録してもそんなに読める気がしなくて、なんとなく踏み切れない」
「Kindle Unlimitedに興味はあるけれど、登録しただけで終わりそう」「月に何冊読めば元が取れるのかよく分からない」。そんなモヤモヤを感じている方に向けて、この記事ではジャンル別の“元とれライン”から、実際に神コスパになりやすい活用パターン、「元が取れない」と感じてしまう人の特徴と対策までを整理しました。数字だけでなく、自分のペースや心地よさも大切にしながら、損せず付き合うヒントをお届けします。
月何冊読めば「神コスパ」になるのか、数字と現実で考えてみた
- 月に何冊読めば元が取れるのか
- どんな使い方をすると「めちゃくちゃ元が取れやすいか」
- 逆に「元が取れない」と感じやすい人のパターンと、その対策
を、できるだけ現実的な目線で整理していきます。
「読書がノルマになってしんどい」という状態は避けたいので、
最後の方では「お金以外の意味での元の取り方」についても触れていきます。
1. Kindle Unlimitedの基本スペックをざっくり確認
まずは前提となるスペックを簡単に押さえておきます。
- 月額料金:980円(税込)
- 対象本:500万冊以上の電子書籍が読み放題
- ジャンル:ビジネス書、小説、実用書、コミック、雑誌などかなり幅広い
一言でいえば
「月980円で利用できる、返却不要のオンライン図書館」
のようなイメージです。
2. 月に何冊読めば元が取れる?ジャンル別シミュレーション
ここからは、ざっくり「本1冊の値段」を決めて、
月980円の元が取れるラインをイメージしてみます。
単価の目安(ざっくり)
- ビジネス書・実用書・新書:1冊 1,300〜1,800円
- 一般的な文庫・小説:1冊 700〜1,000円
- コミック:1冊 500〜800円
- 雑誌:1冊 500〜900円
もちろん本によって差はありますが、「だいたいこれくらい」で考えてみてください。
2-1. ビジネス書・実用書メインの場合
ビジネス書1冊を1,500円とします。
- 1冊読む → 1,500円分を980円で読んでいる
→ 金額だけ見れば、すでに元は取れている - 2冊読む → 3,000円分
→ 約2,000円分お得 - 3冊読む → 4,500円分
→ かなりの神コスパゾーン
月1〜2冊以上ビジネス書や実用書を読む方は、
数字だけ見ればほぼ確実に「得」側にいるといえます。
2-2. 小説・文庫メインの場合
小説1冊を900円とします。
- 1冊読む → 900円分
→ サブスクの方が少しだけ高い - 2冊読む → 1,800円分
→ 2冊読めば、かなり余裕で元が取れる - 3冊読む → 2,700円分
→ コスパ的には十分すぎるレベル
小説や文庫が中心なら、
月2冊読めばかなりお得、3冊で「神コスパ」に近づくイメージです。
2-3. コミックメインの場合
コミックを1冊700円とします。
- 1冊:700円 → サブスクの方が少し高い
- 2冊:1,400円 → ここでようやくサブスクが逆転
- 3冊:2,100円 → だいぶお得
- 5冊:3,500円 → かなりの神コスパ
コミックだけで考えると、
月2冊でトントン、3冊以上読む人はしっかり得をしていると考えられます。
3. 「雑誌だけで余裕で元が取れる」ケース
雑誌は1冊500〜900円くらいのものが多く、
紙で毎月複数冊買っている人は、Unlimitedと相性が良いです。
たとえばこんなパターン。
- ビジネス誌A:1冊 900円
- 経済誌B:1冊 800円
- 趣味雑誌C:1冊 700円
この3誌を紙や単体の電子書籍で買うと、合計2,400円ほど。
これがすべてUnlimited対象だとしたら、
月980円で2,400円分の雑誌を読んでいることになります。
雑誌を毎月2〜3冊買っている方は、
「雑誌だけで元は取れている」ケースがかなり現実的です。
さらに雑誌には、こんなメリットもあります。
- 特集や興味のあるページだけ拾い読みしてもOK
- 人目を気にせず、普段は買わないジャンルも気軽に試せる
- 「毎月この雑誌だけは読む」と決めておくと、読書習慣の入口になりやすい
「活字の本は途中で止まりがち」という方ほど、雑誌読み放題は頼りになる味方になってくれます。
4. 冊数だけでは見えない「時間あたりコスパ」の考え方
「何冊読めば元が取れるか」という発想も大事ですが、
もう一歩踏み込んで、**「時間あたりのコスパ」**で考えてみると、違う景色が見えてきます。
月の読書時間で割ってみる
月額980円を読書時間で割ってみると、こんな感じになります。
- 月5時間読む → 1時間あたり約196円
- 月10時間読む → 1時間あたり約98円
- 月20時間読む → 1時間あたり約49円
カフェのドリンク1杯で500〜700円と考えると、
「カフェ1杯分の金額で、数十時間ぶんの読書時間を買っている」
という見方もできます。
「同じ1時間」でも、残るものが違う
- 何となくスマホでSNSを眺める1時間
- 気になっていたテーマの本を読む1時間
どちらも同じ「1時間」ですが、終わったあとの感覚はかなり違います。
- 仕事のヒントが一つ見つかった
- 家族や子どもとの関わり方にヒントをもらえた
- ずっと心に引っかかっていたモヤモヤが、少し言葉になった
こうした変化が1つでもあれば、
冊数が少なくても「時間あたりの元」は十分すぎるほど取れていると言えます。
5. キャンペーン期間はほぼ「神コスパ」状態
Kindle Unlimitedは、不定期にかなりお得なキャンペーンを実施します。
たとえば過去には
- 2か月や3か月が合計99円になるキャンペーン
- プライム会員向けに2か月499円で利用できるキャンペーン
- 一部ユーザー向けの2か月無料・3か月99円の特別プラン
などが行われています。
こうした期間は、冷静に考えると
- 1冊でも読めばほぼ「大幅にプラス」
- 雑誌やコミックを数冊つまみ読みするだけで、完全に神コスパ
という状態です。
「とりあえず、どんなサービスか試してみたい」
という方は、通常の980円ではなく、こうしたキャンペーン期間に合わせてお試しするのが現実的で安心です。
6. 実際にめちゃくちゃ元が取れやすい使い方5パターン
ここからは、数字だけでなく「実際の使い方」として、
元が取れやすくなる具体的なパターンを挙げていきます。
6-1. テーマを決めてまとめ読みする
なんとなく目についた本をその都度読むより、
「今月はこのテーマを固める」
と決めてしまうと、コスパも手応えも一気に上がります。
例:
- 今月は「お金・家計管理」
- 今月は「キャリア・働き方・転職」
- 今月は「子育て・発達・家族関係」
同じテーマの本を3〜4冊まとめて読むと、
- どの本にも共通して書かれていること
- 著者によって視点が違うところ
が見えてきて、単発で1冊読むより理解が深まりやすいです。
「1冊ぶんの料金で、そのテーマのミニ講座を受けている」くらいの感覚になってきます。
6-2. 月に一度「雑誌だけ読む日」を作る
雑誌は1冊あたりの定価が高めなので、「雑誌の日」を作ってしまうとコスパが跳ね上がります。
やり方はシンプルです。
- 月に1日だけ、「雑誌を読む日」を決める
- 仕事系・ニュース・趣味・ライフスタイルなど、興味のある雑誌を5〜10冊ほど開く
- 気になる特集だけ、写真やグラフだけ、連載だけなど、部分的に眺める
全部読もうとせず、
- 見出しをざっと追う
- 気になったページだけ読む
- 画像と図表だけ眺める
くらいの軽さで大丈夫です。
紙で同じことをすると数千円かかるところを、
月980円のなかで完結できるので、雑誌好きの方にとってはほぼチート級の活用法です。
6-3. Unlimitedを「試し読みコース」として使う
意外とコスパが良いのが、この「試し読みコース」としての使い方です。
- 気になる本を見つけたら、まずUnlimited対象かを確認する
- 対象であれば、Unlimitedで全体をざっくり読む
- 「これは手元に置いておきたい」と感じた本だけ、個別に購入する
こうすると
- 「買ったけど合わなかった」をかなり減らせる
- 本当に繰り返し読みたい本だけ買うので、長期的な書籍代が押さえやすい
Unlimitedを
「本を買う前に、自分との相性を確かめる試走コース」
として使ってしまうイメージです。
6-4. スキマ時間用の「軽め一軍リスト」を持つ
コスパを決めるのは、長時間のガッツリ読書だけではありません。
スキマ時間にどれだけ本を開けるかでも大きく変わります。
そこでおすすめなのが、
- 5〜10分で1トピックが読み切れる本
- 図解・イラスト多めの本
- ショートコラムやエッセイ
などを「スキマ時間用一軍」として、ライブラリの上の方にまとめて置いておく方法です。
- 電車を待っているとき
- 仕事の休憩時間
- 寝る前の数分
ついSNSや動画アプリに手が伸びそうになったら、この一軍リストを開く。
それだけで、読書時間がじわじわと積み上がっていきます。
6-5. 1冊につき一言だけメモを残す
サブスクの本当のコスパは、「読んで終わり」か「自分の中に残したか」で大きく変わります。
とはいえ、毎回きちんと読書ノートを書くのは大変なので、
1冊につき、一言だけメモする
くらいからで十分です。
- 今日の一文
- 心に残ったフレーズ
- 明日から試してみたいこと
を、スマホのメモアプリなどに一言ずつ残していくと、
- 読んだ本の数だけ、自分専用の一行メモがたまっていく
- ときどき読み返すと、自分の考え方の変化が見えてくる
という「見返せる資産」になります。
同じ980円でも、
- 読んで流してしまう
- 一言でも自分の言葉にして残す
では、長期的なリターンの大きさがかなり変わってきます。
7. 「元が取れなかった」と感じやすい人のパターンと対策
ここからは、よくある「元が取れていない気がする」パターンと、
それぞれに対してできる工夫をまとめます。
7-1. 読み放題対象の棚を見ていない
ありがちなケースです。
- 読みたい本を思い浮かべる
- タイトルで検索する
- ことごとくUnlimited対象外
- 「全然読める本がない」と感じてしまう
対策
- 「Unlimited対象作品」だけが並ぶ特集ページやランキングから本を探す
- まず「棚」をざっと眺めて、気になる本を拾っていく
- 「この本が読みたい」ではなく「この棚から一冊選ぶ」という発想に切り替える
図書館でも、「この棚から何か借りてみよう」という感覚で本を選ぶことがありますよね。
Unlimitedも、まずは棚から眺める方が相性が良いことが多いです。
7-2. 完璧主義で「ちゃんと読まなきゃ」と思いすぎる
真面目な方ほど、こんな状態になりがちです。
- 最初から最後まできちんと読まないといけない気がする
- 読み始めた本を途中でやめると罪悪感がある
- 単価が高そうな本を選ばないと損だと感じてしまう
その結果、アプリを開くこと自体がだんだん重くなってしまいます。
対策
- 「10%読んで合わなかったら、即閉じてOK」と自分に許可を出す
- 目次を見て、気になる章だけ拾い読みしても良いと決める
- 高そうな本より、「今の自分が気楽に読める本」を優先する
Unlimitedは「読む量で料金が変わるサービス」ではありません。
だからこそ、途中でやめた本があっても、それも含めてちゃんと元は取れていると考えて大丈夫です。
7-3. そもそもアプリを開けていない
- 登録したことを忘れていた
- スマホで他のアプリばかり開いてしまう
- ホーム画面の奥に押し込んでしまい、存在感が薄い
この場合は「やる気がない」のではなく、単に導線の設計ができていないだけのことが多いです。
対策
- Kindleアプリをホーム画面の1ページ目に移動する
- ロック画面やウィジェットに「今日読む本」を表示しておく
- 「電車に乗ったらKindleを開く」「ベッドに入ったらKindleを開く」と行動ルールを一つ決める
- 最初の1週間だけ「とりあえず開くだけ」を目標にする
読書は気合いより仕組みの方が効きます。
アプリを開くまでのハードルを下げるだけで、コスパはかなり変わっていきます。
7-4. デバイスや設定が合っていなくて疲れる
- 文字が小さくて読みづらい
- 目が疲れやすく、長時間読めない
- 画面の明るさや背景色が合わず、なんとなくストレス
この場合、「自分は読書が苦手」と思い込みがちですが、
実は環境のストレスが原因ということもよくあります。
対策
- 文字サイズを「ちょっと大きすぎるかも」くらいまで上げてみる
- 背景色を白ではなく「セピア」や「黒地に白文字」に変えてみる
- 画面の大きいタブレットを持っている場合はそちらも試してみる
- 目が比較的元気な時間帯(朝など)に数ページだけ読む
環境を少し整えるだけで、「同じ本なのに急に読みやすくなった」ということは本当に多いです。
7-5. 「元を取らなきゃ」というプレッシャーが強すぎる
- 月末になると「今月あまり読めていない」と焦る
- 読んでいない日が続くと、罪悪感がたまってアプリを開きにくくなる
- 無理にページをめくろうとして、逆に読書自体が嫌になる
すごく真面目な方ほど、このパターンにハマりやすいです。
対策
- 「今月は忙しかったから、来月ゆっくり読めればOK」と割り切る
- 冊数ではなく、「心や考え方が少しでも楽になったかどうか」を元の基準にする
- 月に一度だけ、「今月読んだ本や得た気づき」を数行振り返る時間を取る
読めなかった月があっても、それは「今の自分は休息が必要だったサイン」と見ることもできます。
合わないと思えば一度解約し、また読みたくなったタイミングで入り直しても問題ありません。
8. どんな人にとってKindle Unlimitedは「神コスパ」なのか
ここまでの内容をまとめると、Kindle Unlimitedが特に「神コスパ」になりやすいのは、次のようなタイプです。
- ビジネス書・実用書を月1〜2冊以上読む
- 小説・文庫を月2冊以上読む
- コミックを月3冊以上読む
- 雑誌を毎月2〜3冊以上購入している
- テーマを決めてまとめ読みするのが好き
- キャンペーン期間を使って、短期集中でガッと読むのが得意
- 冊数よりも「自分の心や行動の変化」で元を測りたい
逆に、
- 読みたい本の多くがUnlimited対象外だった
- そもそも本を読む習慣がほとんどない
- やってみたけれど、どうしても続かなかった
という場合は、無理に継続する必要はありません。
「キャンペーン期間だけしっかり使ってみて、合わなければやめる」くらいの距離感で十分です。
9. まとめ:あなたにとっての「元が取れた」を決めておく
お金だけを基準にすると、
- ◯冊読めば元が取れる
- ◯時間読めば1時間あたりいくら
という計算は簡単にできます。
でも、読書サブスクと長く付き合っていくなら、
「自分にとっての『元が取れた』って、どんな状態だろう」
を、一度言葉にしておくのがおすすめです。
例えば、
- 月に1冊でも「読んでよかった」と思えた本に出会えたらOK
- 仕事や家族との向き合い方について、ヒントが1つ得られたらOK
- スマホゲームではなく本を開いた日が週1日あればOK
こんなふうに、自分なりの基準をゆるく決めておくと、
- 「読めなかった月=失敗」ではなく
- 「今月は休息の月」「来月また少し読んでみよう」
と、落ち着いて付き合いやすくなります。
Kindle Unlimitedは、使い方次第で「知識と心の栄養をまとめて届けてくれるサービス」にもなりますし、
逆に「自分を追い詰めるノルマ」にもなりえます。
この記事が、あなたにとって
「どんな使い方なら、自分を大事にしながら元を取れるか」
を考えるきっかけになればうれしいです。
